知らないうちに新しい言葉ってどんどん増えていきますね。
「コンカフェ」って婚活カフェのことじゃないんですね?今日、初めて知りました。
(正しくは「コンセプトカフェ」のことらしいです。)
日本語を勉強してる方たちにとって、日本語の語彙を覚えるのは大変そうだな~と日々感じます。日本語ボランティアをはじてから、学習者目線で日本語を考える癖がつきました。
そんな私が参加している日本語ボランティアの内容をご紹介します!
目次
日本語ボランティアに参加開始(2019年~)
教室の概要
私は2019年7月から自治体の国際交流協会の日本語教室で日本人ボランティアとして参加しています。(現在は感染症対策の為、教室は休校中)
昼間と夜の初級クラスがあり、週2日、2時間の授業です。私は夜のクラスに参加しています。基本的にマンツーマンで教えます。
1年が3学期に分かれています。(4~7月、9月~11月、1月~3月)
対象学習者
学習者の国籍は中国、フィリピン、ネパール、ベトナム、などアジア出身者がほとんどです。職業はIT系の会社に勤務しているビジネスパーソン、技能実習生、主婦、英語の先生などなど。年齢は20~40代くらいの方がいます。男女同じくらいの人数です。日本語学校の生徒以外の16歳以上の在住者、在勤者が参加できます。
学習者のレベル
初級クラスなのでほとんどの人が日本語をあまり話せません。全くの初心者で文字から教えないといけない場合や、母国である程度習ってきた方へ指導するなどレベルはバラバラです。大体N5~N4くらいな感じだと思います。
日本人ボランティア
日本人のボランティアの方は、30代、40代の方が2、3人、そのほかは50代以降の方が多いです。女性の人数が少し多いと思います。おそらくほとんどの方が無資格だと思います。ボランティアに参加しようと思った理由は、外国語が得意、日本語しか話せないけど楽しみを見つけたくて参加を決めた、(元)学校の先生など様々です。年齢層が高いので、私は教室でよく生徒に間違われます。
事前に準備したこと
英語とスペイン語で教えたかったのでやや気合を入れて勉強しました。
でも私が参加したクラスは日本語で日本語を教える教授スタイルだったんですよ…。
(今思うとここにも直接法の闇が…。) あまり役に立ちませんでした。
これから日本語を教えるのであれば、日本語文法の本を図書館で借りたりして、少し読んでおいてもいいですね。教科書だと『みんなの日本語』などが有名です。
プロの日本語教師の方の養成講座を受ける(2か月)
専任の日本語コーディーネーターの先生が一人いて、その方から授業の進め方、わかりやすい教え方などを教授してもらいます。この研修は同期の20人くらいの日本人の方々と受けました。仕事の後だったのと、先生の声がきれいでよく眠くなりました~。
使用テキスト
・日本語初級1、2大地 メインテキスト
文型積み上げ式の教科書です。『みんなの日本語』よりも絵が多く生活者にピッタリの内容です。
・専任の先生が作成してくださった絵カード、練習用プリント、宿題
教科書でさっと例文で文型を確認したら、先生が用意してくれた絵カードを使って一緒に口頭練習をしていきます。動詞の活用練習は練習ようのプリントを使います。宿題ができる生徒には次回までに宿題をお願いします。
いよいよ授業本番
2か月の研修が終わってすぐに新しい学期がスタートしました。教室に机とパイプ椅子がたくさん並べてあって、生徒と先生あわせて50人くらいはいたと思います。
専任の先生が生徒を振り分けてくれます。
一番最初の授業は、ネパールとインド出身の二人に教えることに。ネパールくんはマックで働いているのであいさつ、数字、ひらがなができました。英語も通じるのでとても教えやすかったです。一方のインドくんは完全な初心者で仕事で全然日本語を使わないっぽくて、実は研修の時にはひらがなの教え方を習っていませんでした。これがかなり大変でした…。というか今振り返ると、本当に教え方下手くそだったので申し訳ないです。でもなんやかんやで二人とも日本人と話すのは楽しそうでした。
コロナ前だったので狭い教室に生徒と先生がぎゅうぎゅう詰めに座って、それぞれのグループで楽しくおしゃべりしていました。懐かしいです。お正月にカルタを持ち込んだり、みんなにお菓子を配ったりする人など結構自由でした。
ボランティアのメリット
気軽に始められる
日本語ボランティアの募集は多いです。なぜなら国内の日本語教育機関の割合はボランティアが1位です。特に最近は感染症の影響で、国内・海外からオンラインで募集している機関が増えています。Skypeを使うところが多いです。「日本語ボランティア オンライン」で検索できると思います。
ほとんどのボランティアは教案を準備する必要がないので、授業の準備に終われる必要がないです。まだ日本語教師の資格をもっていなかったり、ほどほどに教えたい人に向いていると思います。
近所に住むの外国人と友達になれる
プロの先生だったら、学習者と授業外で個人的に交流することってトラブル防止のために禁止されているところが多いと思います。でもボランティアなら地域交流も目的の一つだと思います。あまり公にしていませんが、LINEやacebookの連絡先を交換したのでたまに連絡を取ったりしています。海外に住むとわからないこともあると思うので、自分の協力できる範囲で力になりたいと思っています。
生活に楽しみが増える
毎日同じ仕事を淡々とこなして、特に不満はないけどなんか充実してないな~って思うことはありませんか?日本語ボランティアをして新しい発見がたくさんありました。
毎回の授業で、「日本に来て頑張って生活している人がこんなにたくさんいるんだ。自分も頑張ろう」と日本語を教えながらいつもエネルギーをもらえます。教えることは大変な部分もあるけど、みんなの笑顔を見てると元気がでました。また、一緒にボランティアをしている方々との交流もあって、仕事以外で友達を作るチャンスです。
新しい言語を勉強できる
授業は基本的に日本語を使って日本語を教える(=直接法)なのです。私の場合、担当する生徒が毎回違うので、いろんな国籍の人と話す機会がありました。最近は全然勉強していませんが、ボランティアを始めてから新しく挑戦してみた言語は、タガログ語とネパール語です。フィリピンとネパール出身の生徒に教えることが多かったし、音がかわいいので勉強したくなったんです。学習者の言語で話しかけるととても喜んでいました。
実際に日本語を教える経験を積める
私は日本語教師養成講座を受講する前にボランティアを始めました。結果参加しておいて正解でした。日本語を自己流ではなく、学校で実際にどう教えるかを勉強できたからです。特に、専任の先生のティーチャートークがとても参考になりました。養成講座の実践授業(模擬授業)でとても役立ちました。生徒が実際にどのような態度で授業を受けるのかもわかっていたので、模擬授業の時の生徒役もうまくできました。
養成講座のカウンセラーの方にも、「ボランティアでも教える環境があると養成講座の授業内容の理解が深まるよ。」と教えていただきました。
ボランティアのデメリット
お金がもらえない
ほとんどの募集が無償ボランティアです。授業時間は30分~2時間なので、経済的、時間的に余裕がないと始めるのは難しいかもしれません。私のボランティアでは、たまに500円の図書券がもらえます。また、日本語教師の就職の際にボランティアは講師経験の対象外としている学校や企業もあるので注意が必要です。
生徒が来なくなる
基本生徒は昼間は働いた後、勉強に来ます。外国人が日本で働くことって相当なストレスがありますよね。日本語教室は、留学生が行く日本語学校のように出欠重視ではありません。日本語の学習が難しくなったり、教室が自分に合わないなと感じたら基本学習者はもう来ません…。無資格の先生がほとんどだし仕方ないですよね…。
「もう行かない」と生徒からメッセンジャーで言われたときはちょっとショックでした。ボランティアもモチベーション維持が必要になります。
学期のはじめに30人位いた生徒が、最終日には10人前後になります笑
教える能力が向上しない
専任の先生はプロの先生ですが、ボランティアの先生たちに細かい指導はしません。ボランティアの先生の年齢が高いこともあると思うし、楽しく授業をすること重視なんだと思います。でもたまに研修とかもっとあったらいいのにな~と感じる時があります。
それに、もし個人でオンラインで教える場合、有資格者・無資格者問わず、研修がないところがほとんどだと思います。自分しか頼れる人がいません。自分で教え方を工夫したり勉強し続けないといけません。
まとめ
ボランティアは大変な部分もありますが、メリットの方が大きいです!
知らない世界に飛び込む勇気をもらえます。楽しい国際交流を😊